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子宮内避妊器具について

医療法人みらいグループ

高い避妊効果はもちろんのこと、過多月経や生理痛にお悩みの方は、ミレーナ(避妊リング)という選択肢もあります。ピルよりも避妊効果が高く、生理不順や生理痛の治療としても有効的です。

避妊法の基礎知識

現代の日本で使用できる主な避妊法には、コンドームなどのバリア法、基礎体温を測る周期式、子宮内避妊器具、経口避妊薬(OC:低用量ピル)の他、万が一の場合の緊急避妊法があります。

コンドームは最も手軽な避妊法ではありますが、男性の協力が不可欠であること、他の避妊法と比べて避妊効果が低いことが大きなデメリットです。

オギノ式を代表とする周期法は、女性側が基礎体温を測ることでわかる排卵期を確認し、妊娠しない時期に性行為をするというものです。基礎体温が正確に測れており、月経周期が規則的で排卵がある方の場合の避妊成功率は高いですが、そもそも基礎体温を毎日きちんと測れる方が少ないこと、またストレスや過労などで基礎体温がずれることなどもあり、実際の避妊率は75%程度にとどまります。

ちなみに膣外射精法を避妊法として挙げる方がおられますが、避妊の失敗率が非常に高く、避妊法として認められるものではありません。

経口避妊薬は正しく飲めば高い避妊効果が得られますが、飲み忘れが多いこと、また副作用などで内服を続けることができない方がいることなどが問題点となります。

これらに比べ、女性主体で行うことができ、99%以上の妊娠回避率を誇るのが、子宮内避妊器具です。

子宮内避妊器具(IUD)とは?

子宮内避妊器具(IUD:Intrauterine device)とは、避妊のために子宮の中に入れる小さな器具のことです。日本ではあまり普及していませんが、アメリカでは避妊法を用いている女性のうちおよそ1割が、IUDを用いています。避妊リングともいわれております。

子宮内避妊器具の種類

現在、当院で扱っている子宮内避妊器具は以下の2種類です。

  • IUD:FD-1
  • 黄体ホルモン放出型子宮内システム(LNG-IUS):ミレーナ

IUDは子宮内に器具を入れることで異物反応を起こし、精子の運動や精子と卵子の受精を阻害します。
ミレーナに代表されるLNG-IUSは黄体ホルモン(LNG)が子宮内膜を萎縮させ、受精卵が着床し妊娠が成立することを防ぎます。
どちらも正しく挿入された場合は避妊効果が高く、ミレーナは99%以上、FD-1は96%程度とされています。

子宮内避妊器具のメリット

子宮内避妊器具の1番のメリットは、一度挿入すると2〜5年間ずっと避妊ができることです。この間、毎日避妊のことを考える必要がないこと、また低用量ピルのように定期的に薬を飲んだりする必要がないことは、女性にとってとても大きなことです。

また、低用量ピルと異なり全身に影響を与えることがないので、持病や肥満・喫煙など血栓症のリスクが高く低用量ピルの内服ができない方はもちろんのこと、授乳中や40歳代以上で閉経が近い方なども問題なく装着できます。

子宮内避妊器具のデメリット

子宮内避妊器具の一番大きなデメリットは、医師による診察及び挿入が必要であることです。入れる時と抜くときに、痛みや少量の出血が起こる可能性があります。まれに、自然に抜け落ちることがあります。

また子宮の中に異物を入れるので、子宮の形によっては入れてもすぐに抜けることがあります。性感染症をお持ちの方は使用できません。出産経験のない方には不向きとされています。

さらに、IUDを入れると生理の出血量が増えることがあります。したがって、過多月経の方にはあまりおすすめできないとされています。その場合は、むしろ経血量が減るミレーナを使用します。

ミレーナとは

ミレーナとは

ミレーナは、子宮内避妊器具の一つです。1990年にフィンランドで開発された器具であり、日本では、2007年に避妊用として初めて導入されました(健康保険の適用なし)。そして2014年9月からは、過多月経及び月経困難症の治療法として、健康保険の適用となっています。

ミレーナの構造

ミレーナは、手のひらのくぼみに収まるくらいの大きさ(32×32mm)でT字型をした器具です。T字型の部分から、合成黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が溶け出し、子宮内膜に持続的に働きかける構造になっています。

ミレーナの効果

ミレーナは、黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を子宮の中に持続的に放出することで、子宮の内膜に作用し、避妊や過多月経・月経困難症といった生理に関する症状緩和の2つの効果が期待できます。

効果1:避妊効果

ミレーナの最も大きな効果は避妊効果です。ミレーナから溶け出す黄体ホルモンは、子宮内膜の増殖を抑えます。受精卵の着床および妊娠の成立には子宮内膜がある程度の厚みを保つことが必要であり、ミレーナ挿入中の子宮の中は、極めて着床しにくい環境となっています。

実際の避妊効果も非常に高く、前述の通り、ミレーナが正しく挿入されている場合に誤って妊娠する確率は1%以下です。妊娠を希望する場合はミレーナを抜去すると、妊娠できるようになります。また、装着後すぐに避妊効果が得られます。

性感染症の予防にはなりませんので、性行為をする場合は、感染防止にコンドームなどを使用しましょう。

効果2:月経困難症の症状緩和

ミレーナには、過多月経や生理痛、つまり月経困難症の症状を和らげる効果も期待できます。子宮内膜の増殖を抑えるので、生理時の出血量は明らかに減ります。また、子宮内膜が子宮以外のところで増殖する子宮内膜症にも高い効果を発揮します。子宮体がんの予防効果があるとする報告も見られます。

ミレーナの副作用

ミレーナの副作用として最も危険なものは、子宮に穴が開く子宮穿孔です。確率としては0.1%前後と極めて低いものですが、場合によっては緊急手術が必要となることがあります。授乳中の女性に多いと言われています。

また生理の期間中以外の不正出血が数ヶ月間続くことがありますが、時期が来れば収まるものなので、あまり心配は入りません。

挿入時に下腹部痛や腰痛、出血を起こす方がいますが、数日で治ります。逆に数日で治らなければ受診が必要です。

まれに、挿入したミレーナが途中で抜け落ちることがあります。挿入後は、半年に一度程度の定期検診が必要です。

ミレーナの挿入の流れ

STEP.1
ご予約

完全予約制であるため、お電話(03-3667-0085)またはWebから予約をお願いいたします。土日祝も対応可能です。

STEP.2
ご来院・問診

受付までお越しください。問診票(最終月経、性交経験の有無、妊娠出産歴、病歴など)を記入していただきます。

STEP.3
内診・ミレーナ挿入

医師と面談を実施し、ミレーナについて説明します。子宮や卵巣に病気がないかどうかの確認のため、子宮頸がん検診、エコー検査、性感染症の検査を実施し、ミレーナを挿入します。子宮筋腫や内膜症がある場合にはミレーナを挿入できない場合があります。

STEP.4
薬の処方・会計

受付にて会計をしてください。お会計時に抗生物質を処方します。

STEP.5
定期検診

1ヶ月後、3ヶ月~半年後、1年後と定期検診にご来院ください。ミレーナの位置を超音波検診で確認し、出血状態を確認します。

ミレーナの挿入時期・方法

ミレーナの挿入は、生理期間中(生理が始まった日から7日以内)に行います。実際は、出血量が減る4〜7日目あたりに行うことが多いです。挿入自体は5分程度で終了します。

お産後は子宮の回復を待って挿入となります。お産後3~4ヶ月後を目安にお考えください(ただし、授乳中の方は別途考慮が必要なのでご相談ください)。
パンフレットには、「妊娠初期の流産または初期の人工妊娠中絶の場合は直後に挿入することができます」とありますが、当院では手術後最初の月経を待ってから挿入しています。

ミレーナの費用

避妊目的の場合は、保険適用外になり59,000円になります。月経困難症や月経血量が異常に多い過多月経の場合は保険適応になります。詳細はお問い合わせください。

ミレーナを積極的にお勧めしたい方

ミレーナは、長期間の避妊を希望する方のうち、出産経験のある方にお勧めしたい避妊・治療法です。特に、ひどい生理痛や過多月経のあるかた、副作用で低用量ピルが飲めなかった方、血栓症リスクの高い方(BMI30以上、30歳代後半以降の方、喫煙者、高血圧症などの持病をお持ちの方など)には、ぜひ一度ミレーナをお試しいただきたいと考えています。

子宮内避妊器具は、女性が主体となってできる非常に有効な避妊法です。効果が高いので、数年間以上にわたって避妊をしたい方、また毎日低用量ピルを内服するのが難しい、もしくは副作用や血栓症の危険性のため低用量ピルが飲めないという方に特にお勧めします。また、月経困難症や過多月経の場合は健康保険の適用となり、費用負担も軽くなっています。少しでも興味のある方は、当院までお気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

ミレーナの装着は痛いですか?
経膣分娩の経験がない場合は、入りにくかったり、入れる時に多少の痛みを伴う場合があります。
ミレーナの装着後、いつから性交渉ができる?また影響は?
性交渉は挿入後1週間程度は様子をみましょう。挿入後の状態によってはしばらく控えていただく場合がございますので、挿入後にご相談ください。
また、ミレーナが性交で影響することはありません。性交時に違和感がある場合は、ズレていたり、正しい位置に装着されていない可能性があるので、ご相談にいらしてください。

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